福岡県糟屋郡篠栗町に位置する呑山観音寺は、都市部から程近い場所にありながら、静寂に包まれた紅葉の名所として知られています。境内を彩る木々が赤や黄色に染まる様子は、訪れる人々を魅了してやみません。
今回は、2025年の呑山観音寺における紅葉の見頃時期や、お祭りの開催情報、アクセス方法、駐車場の詳細まで、訪問前に知っておきたい情報を詳しくお届けします。秋の行楽シーズンに向けて、ぜひ参考にしてください。
呑山観音寺とは?福岡を代表する紅葉スポットの魅力

呑山観音寺(のみやまかんのんじ)は、標高450メートルの呑山中腹に建つ高野山真言宗の別格本山です。1300年以上の歴史を持ち、「のみやまさん」の愛称で地元の方々から親しまれてきました。
境内には本堂や大師堂、不動堂などが点在し、参道を歩けば厳かな雰囲気に包まれます。特に秋になると、境内を覆う約1000本のモミジやカエデが一斉に色づき、訪れる参拝者を迎えてくれます。
福岡市内から車で約40分という立地でありながら、山間部特有の静けさが保たれており、喧騒を離れてゆっくりと紅葉鑑賞を楽しめる点が大きな魅力です。大都市圏の有名紅葉スポットと比べると、比較的ゆったりと過ごせる穴場的な存在といえるでしょう。
2025年の見頃はいつ?紅葉シーズンを逃さないために
呑山観音寺の紅葉は、例年10月下旬から色づき始め、11月中旬から下旬にかけて最盛期を迎えます。福岡県内でも標高が高い場所に位置するため、平地よりも早めに紅葉が進むのが特徴です。
2025年の気象状況にもよりますが、見頃のピークは11月10日から11月25日頃と予想されます。ただし、気温の変化や降雨状況によって前後する可能性があるため、訪問前には公式情報や最新の紅葉情報をチェックすることをおすすめします。
早めの紅葉を楽しみたい方へ
福岡近郊で「少し早め」の紅葉を狙うなら、呑山観音寺は絶好の選択肢です。11月上旬でも色づき始めの美しい景色を楽しめるため、他の名所が見頃を迎える前に訪れることで、混雑を避けながら秋の風情を満喫できます。
紅葉はいつまで楽しめる?
見頃のピークを過ぎても、11月下旬まで紅葉を楽しむことが可能です。散り始めの時期には、参道に敷き詰められた落ち葉の絨毯が風情を添え、また違った趣を感じられます。12月に入ると葉が落ちてしまうため、訪問するなら11月中がベストタイミングといえるでしょう。
呑山観音寺紅葉まつりの開催情報
紅葉シーズンには、境内で「呑山観音寺紅葉まつり」が開催されます。2025年の開催期間は、例年通りであれば11月中旬から下旬の週末」を中心に行われる見込みです。
お祭り期間中は、地元の特産品や軽食を販売する出店が並び、訪れる人々で賑わいます。また、夜間にはライトアップイベントが実施されることもあり、昼間とは異なる幻想的な紅葉の姿を楽しめます。
まつり期間中の楽しみ方
お祭りでは、篠栗町の名物である「篠栗八十八ヶ所霊場」にちなんだお守りや御朱印も人気です。紅葉鑑賞と合わせて、参拝や御朱印集めを楽しむのもおすすめの過ごし方です。
境内では温かい甘酒やおでん、焼き芋などが販売されることもあり、秋の山の冷え込みの中で体を温めながら、ゆっくりと散策できます。
アクセス方法|車と公共交通機関の利用について
呑山観音寺へのアクセスは、車が最も便利です。公共交通機関を利用する場合、やや不便な面もあるため、事前に計画を立てておくことをおすすめします。
車でのアクセス
- 福岡市内から:九州自動車道「福岡IC」または「筑紫野IC」から約30〜40分
- 北九州方面から:九州自動車道「古賀IC」から約40分
カーナビに「呑山観音寺」または住所「福岡県糟屋郡篠栗町大字萩尾227-4」を入力すれば、スムーズに到着できます。山道を登るルートになるため、運転には十分注意してください。
公共交通機関でのアクセス
JR篠栗駅または篠栗線「筑前山手駅」からタクシーを利用すると、約15〜20分で到着します。バスの運行は限定的なため、タクシーでの移動が現実的な選択肢です。
紅葉シーズンの週末には、臨時バスが運行される年もあります。2025年の運行情報については、篠栗町の観光協会や寺の公式情報を確認してください。
駐車場情報|混雑時の対策も含めて解説
呑山観音寺には、境内に隣接する無料駐車場が約100台分用意されています。通常の平日であれば、駐車スペースに困ることはほとんどありません。
混雑が予想される日の駐車場対策
紅葉の見頃時期、特に11月中旬から下旬の土日祝日は、駐車場が満車になる可能性が高くなります。お祭り期間中はさらに混雑が予想されるため、以下の対策を検討してください。
- 早朝の訪問:午前9時までに到着すれば、比較的スムーズに駐車できます
- 平日の訪問:可能であれば平日に訪れることで、混雑を避けられます
- 臨時駐車場の利用:混雑時には、寺の近隣に臨時駐車場が設けられることがあります
駐車場からの誘導スタッフが配置されることもあるため、指示に従って安全に駐車してください。
駐車料金について
通常、呑山観音寺の駐車場は無料で利用できます。ただし、紅葉まつり期間中や特別な行事の際には、協力金として数百円程度の寄付を求められる場合があります。これは境内の維持管理に役立てられるため、快く協力しましょう。
境内散策のおすすめルートと見どころ

呑山観音寺の境内は広く、紅葉スポットが点在しています。効率よく美しい景色を楽しむためのおすすめルートをご紹介します。
参道から本堂へ
駐車場から参道を歩き始めると、両脇に立ち並ぶモミジが出迎えてくれます。参道の紅葉のトンネルは、この寺を代表する絶景スポットです。ゆっくりと歩きながら、写真撮影を楽しんでください。
本堂に到着したら、まずは参拝を済ませましょう。本堂の周囲にも美しい紅葉が広がっており、建物と紅葉のコントラストが見事です。
不動堂周辺の散策
本堂から少し奥に進むと、不動堂やその周辺の庭園があります。ここは比較的静かなエリアで、落ち着いて紅葉を眺めたい方におすすめです。石段や灯籠と紅葉が調和した、風情ある景観を楽しめます。
展望スポットからの眺め
境内の一部には、篠栗町の町並みを見下ろせる展望スポットがあります。紅葉と町の景色を一度に楽しめる、穴場的な撮影ポイントです。
紅葉シーズンの服装と持ち物
山間部に位置する呑山観音寺は、福岡市内よりも気温が低く、朝晩は特に冷え込みます。11月の訪問時には、以下の準備をしておくと快適に過ごせます。
服装のポイント
- 上着の持参:日中は暖かくても、日が傾くと急に冷え込むため、羽織れる上着を用意
- 歩きやすい靴:参道や境内は石段が多いため、スニーカーなど歩きやすい靴がベスト
- 防寒対策:マフラーや手袋があると、朝夕の散策も快適です
あると便利な持ち物
- カメラ・スマートフォン:美しい紅葉を撮影するための必需品
- 飲み物:境内に自動販売機はありますが、持参しておくと安心
- 小銭:お賽銭やお守りの購入、協力金の支払いに備えて
周辺の観光スポットと組み合わせて楽しむ
呑山観音寺を訪れた際には、周辺の観光地も合わせて巡ってみてはいかがでしょうか。
篠栗八十八ヶ所霊場
篠栗町には、四国八十八ヶ所を模した霊場が点在しています。呑山観音寺もその一部であり、霊場巡りを楽しむこともできます。
南蔵院の涅槃像
車で約20分の場所にある南蔵院には、世界最大級のブロンズ製涅槃像があります。紅葉とセットで訪れるのもおすすめです。
訪問時の注意点とマナー
呑山観音寺は信仰の場でもあります。紅葉鑑賞を楽しむ際には、以下のマナーを守りましょう。
- 静かに参拝:大声で話したり、騒いだりせず、静かに境内を散策してください
- 写真撮影のマナー:他の参拝者の迷惑にならないよう配慮し、立ち入り禁止区域では撮影しないこと
- ゴミの持ち帰り:境内を美しく保つため、ゴミは必ず持ち帰りましょう
- 喫煙禁止:境内は全面禁煙です。指定された場所以外での喫煙は控えてください
混雑を避けるための訪問タイミング
呑山観音寺は、福岡の大都市圏の有名紅葉スポットほど混雑しませんが、それでも見頃の週末は多くの人で賑わいます。
おすすめの訪問時間帯
- 平日の午前中:最も空いている時間帯で、ゆっくりと鑑賞できます
- 開門直後:朝8時頃から参拝可能。早朝の清々しい空気の中での紅葉は格別です
- 夕方前:15時以降は人が減り始めるため、落ち着いて散策できます
避けたほうがよい時間帯
- 土日祝日の10時〜14時:最も混雑する時間帯です
- 紅葉まつりの週末:イベント開催日は駐車場も満車になりやすいため注意
最後に
呑山観音寺は、福岡近郊で早めの紅葉を楽しめる貴重なスポットです。2025年の見頃は11月中旬から下旬にかけてで、11月下旬まで楽しむことが可能です。紅葉まつりの開催や無料駐車場の完備など、訪れやすい環境が整っています。
混雑を避けるなら平日や早朝の訪問がおすすめですが、週末でも朝早めに出発すれば、ゆったりと散策できるでしょう。防寒対策をしっかりと行い、歩きやすい服装で訪れてください。
福岡県内には他にも素晴らしい紅葉スポットがあります。呑山観音寺と合わせて、以下の名所もぜひチェックしてみてください。
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静寂に包まれた境内で、色鮮やかな紅葉とともに心安らぐ時間を過ごしてください。2025年の秋、呑山観音寺での紅葉鑑賞が、忘れられない思い出になりますように。

