福岡県太宰府市の宝満山麓に佇む宝満宮竈門神社。縁結びの神様として知られるこの古社では、秋になると約300本のもみじや銀杏が境内を鮮やかに染め上げます。参道から本殿に続く石段を彩る紅葉のグラデーションは、まさに福岡屈指の絶景スポット。2025年も多くの観光客で賑わいが予想される竈門神社の紅葉情報を、見頃の時期から駐車場の攻略法まで詳しくご紹介します。
宝満宮竈門神社とは?歴史と魅力

宝満宮竈門神社は、1350年以上の歴史を持つ由緒ある神社です。主祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)で、古くから縁結び・方除け・厄除けの神様として信仰を集めてきました。宝満山は古来より修験道の霊山として栄え、竈門神社はその登山口に位置しています。
近年では「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎と同じ「竈門」の名前から注目を集めていますが、本来の魅力はその厳かな雰囲気と四季折々の自然美にあります。特に秋の紅葉シーズンには、朱塗りの社殿と紅葉のコントラストが絶景を作り出し、カメラを片手に訪れる人が後を絶ちません。
太宰府天満宮から車で約10分という好立地も魅力。太宰府観光の一環として訪れやすく、参拝と紅葉狩りを同時に楽しめる贅沢なスポットです。
2025年の紅葉見頃はいつ?色づき情報をチェック
宝満宮竈門神社の紅葉の見頃は、例年11月中旬から12月上旬にかけてです。2025年も同様の時期が予想されますが、その年の気温や天候によって前後することがあります。
色づき始めは10月下旬頃から始まり、11月に入ると徐々に鮮やかさを増していきます。最盛期は11月20日前後から11月末にかけてで、この時期には境内全体が燃えるような赤や黄色に包まれます。12月上旬までは十分に美しい紅葉を楽しめますが、散り始めることもあるため、確実に見頃を狙うなら11月中旬から下旬の訪問がおすすめです。
紅葉の進行状況は年によって変わるため、訪問前には神社の公式SNSや太宰府市の観光情報サイトで最新情報を確認すると良いでしょう。気温が急に下がった年は色づきが早まり、暖かい日が続くと遅れる傾向があります。
朝と夕方、どちらがおすすめ?
朝の時間帯は参拝客が少なく、静かな雰囲気の中で紅葉を独占できます。朝日に照らされたもみじは透明感があり、澄んだ空気の中での参拝は格別です。写真撮影も人が少ない早朝がベストタイミング。
夕方の時間帯も捨てがたい魅力があります。西日に照らされた紅葉は温かみのある色合いになり、日没前の柔らかな光が幻想的な雰囲気を演出します。ただし、夕方は駐車場が混雑しやすく、車で訪れる場合は注意が必要です。
夜の絶景!紅葉ライトアップの魅力

宝満宮竈門神社の紅葉の楽しみ方は、昼間だけではありません。見頃の時期に合わせて、例年11月中旬から12月上旬にかけて夜間のライトアップが実施されます。2024年は11月16日から12月8日まで延長開催されました。
ライトアップの実施時間
ライトアップの点灯時間は日没から21時までとなっています。ただし平日は20時まで、土日祝日は21時までと曜日によって終了時間が異なる場合があります。訪問前には公式サイトやSNSで最新情報を確認しておくと安心です。
日没時刻は11月中旬で17時半頃、11月下旬から12月上旬では17時15分頃。完全に暗くなってからの幻想的な光景を楽しむなら、18時以降の訪問がおすすめです。
ライトアップの見どころ
参道のもみじトンネルは、ライトアップによって昼間とはまったく違う表情を見せます。闇に浮かび上がる赤や黄色の葉は、まるで別世界に迷い込んだような錯覚を覚えるほど。石段を登りながら見上げる光景は息をのむ美しさです。
朱塗りの本殿もライトに照らされ、紅葉との組み合わせが神秘的な雰囲気を醸し出します。昼間の鮮やかな印象とは対照的に、夜は静寂の中で紅葉と建築物が調和する様子を静かに楽しめます。
境内全体が柔らかな光に包まれ、昼間の賑わいとは打って変わって厳かな空気が流れます。デートスポットとしても人気が高く、カップルでの訪問にもぴったりです。
ライトアップ時の混雑状況
ライトアップ期間中、特に土日祝日は混雑が予想されます。駐車場は夕方17時頃から徐々に車が増え始め、18時以降は満車になることも珍しくありません。
ライトアップを楽しむなら、16時半から17時頃に到着して、まだ明るいうちに参拝を済ませ、日没とともに変化する紅葉の色合いを楽しむプランがおすすめ。明るい時間帯と暗くなってからの両方の表情を一度に味わえます。
平日の夜は比較的空いているため、ゆっくり鑑賞したい方は平日訪問を検討してみてください。ただし、平日は20時で点灯終了となるため、時間に余裕を持って訪れましょう。
ライトアップ撮影のコツ
夜間撮影では、スマートフォンでもある程度綺麗に撮れますが、いくつかのポイントを押さえるとより美しい写真が撮れます。
手ブレ対策として、スマホの夜景モードを活用するか、何かに肘をつけて固定すると良いでしょう。三脚の使用は混雑時には控えるのがマナーです。
露出補正を少し明るめに設定すると、紅葉の色がより鮮やかに写ります。ただし明るすぎると雰囲気が損なわれるため、何枚か試し撮りしながら調整してください。
参道の石段を活かした構図や、ライトに照らされた本殿と紅葉を一緒に収めたアングルが人気です。他の参拝客の邪魔にならないよう配慮しながら、ベストショットを狙いましょう。
駐車場情報と混雑回避のコツ
宝満宮竈門神社には約100台収容の無料駐車場があります。通常時は十分な広さですが、紅葉シーズンの週末や祝日には午前中早い時間から満車になることも。駐車場の利用時間は基本的に朝8時から夕方18時頃までですが、シーズンによって変動する場合があります。
駐車場の混雑状況
平日は比較的余裕があり、午前10時頃までに到着すればスムーズに駐車できるケースが多いです。ただし、11月後半の見頃のピーク時は平日でも混雑することがあります。
週末・祝日は要注意。特に11月の連休や好天の休日には、午前9時前には満車になることも珍しくありません。駐車場待ちの車列ができることもあるため、時間に余裕を持った行動が求められます。
早朝訪問が最強の攻略法
駐車場確保の確実な方法は、早朝7時半から8時頃の到着です。この時間帯なら紅葉シーズン真っ只中でも駐車スペースを確保しやすく、静かな境内でゆっくりと紅葉を楽しめます。朝の清々しい空気の中での参拝は、心が洗われるような体験になるはず。
早朝に訪れて1時間ほど散策し、午前9時頃には帰路につくプランなら、混雑を完全に避けられます。特に写真撮影を楽しみたい方には、人が少ない早朝が断然おすすめです。
満車の場合の代替案
もし竈門神社の駐車場が満車だった場合、いくつかの選択肢があります。
太宰府天満宮周辺の有料駐車場を利用し、そこから竈門神社まで車で移動するか、タクシーを利用する方法。太宰府天満宮の駐車場は大規模で収容台数も多いため、停められる可能性が高いです。
公共交通機関の利用も視野に入れましょう。西鉄太宰府駅からコミュニティバス「まほろば号」に乗車し、「内山」バス停で下車すれば徒歩約10分で神社に到着します。バスの本数は限られているため、事前に時刻表の確認を忘れずに。
週末の午後に訪れる場合は、駐車場の空き待ちを覚悟する必要があります。余裕を持ったスケジュールを組むか、公共交通機関の利用を検討してください。
境内の紅葉スポット巡り
宝満宮竈門神社の境内には、紅葉の美しさを堪能できるポイントがいくつもあります。
参道の紅葉トンネル
駐車場から本殿へと続く参道は、両脇からもみじが覆いかぶさり、自然の紅葉トンネルを形成します。石段を登りながら見上げる紅葉は圧巻の美しさ。陽の光が葉を透かして差し込む様子は、息をのむほど幻想的です。
本殿周辺の彩り
朱塗りの本殿の周囲には大きなもみじが配置され、建築物と自然が見事に調和しています。赤い社殿と紅葉の赤が重なり合う景色は、まさに日本の秋の風情を凝縮したような光景。この角度からの写真撮影は特に人気があります。
展望スポットからの眺め
境内の少し高い位置からは、太宰府の街並みを背景に紅葉を見下ろせるポイントがあります。晴れた日には遠くの山々も見渡せ、開放感抜群。ベンチも設置されているので、ゆっくりと景色を楽しむことができます。
銀杏の黄金色も見逃せない
もみじの赤だけでなく、境内には銀杏の木も点在しています。黄金色に輝く銀杏ともみじの紅葉が同時に楽しめるのは、この時期ならではの贅沢。赤と黄色のコントラストが、境内をより華やかに彩ります。
「鬼滅の刃」との関係性について
宝満宮竈門神社が「鬼滅の刃」の聖地として注目を集めるようになったのは、主人公・竈門炭治郎と妹の禰豆子の名字と神社名が同じ「竈門」であることがきっかけです。作中には直接的に神社が登場するわけではありませんが、ファンの間で「聖地」として認識されるようになりました。
神社側は作品との公式な関係を強調していませんが、訪れるファンに対しては温かく迎え入れる姿勢を示しています。境内には特別な展示やグッズ販売などはありませんが、縁結びの神社として本来の魅力を大切にしながら、新しい参拝客も歓迎しています。
訪問の際は、あくまで神聖な場所であることを忘れず、マナーを守って参拝しましょう。大声で騒いだり、立ち入り禁止区域に入ったりすることのないよう、配慮が必要です。
もみじ祭りで秋を満喫
紅葉シーズンには「もみじ祭り」も開催されます。例年11月下旬の土日に行われ、境内がいつも以上に賑やかな雰囲気に包まれます。
地元の農家が出店するフリーマーケットでは、採れたて野菜や新米、季節の果物などが販売されます。挽き立てコーヒーや季節の和洋菓子、本格石窯ピザなど、グルメも充実。紅葉を眺めながら味わう秋の味覚は格別です。
境内では参集殿でのミニコンサートなど、音楽イベントも開催されることがあります。紅葉狩りだけでなく、お祭りの雰囲気も楽しめる贅沢な週末になるでしょう。
もみじ祭り期間中は特に混雑が予想されるため、公共交通機関の利用も視野に入れてください。イベント限定の御朱印が登場することもあるので、御朱印集めをしている方は要チェックです。
太宰府観光とセットで楽しむプラン
宝満宮竈門神社は太宰府天満宮から車で約10分、徒歩なら約40分の距離にあります。せっかく太宰府を訪れるなら、両方を巡るプランがおすすめです。
昼の紅葉を楽しむ半日コース
午前8時:竈門神社の駐車場到着、紅葉と参拝を楽しむ(約1時間)
午前9時半:太宰府天満宮へ移動、参拝と参道散策(約1時間半)
午前11時:太宰府の名物・梅ヶ枝餅を味わう
正午:太宰府周辺でランチ
このプランなら、混雑前に竈門神社の紅葉を楽しみ、その後ゆっくりと太宰府観光ができます。
ライトアップを含む夕方コース
午後15時:太宰府天満宮を参拝、参道でショッピング
午後16時半:竈門神社へ移動、明るいうちに参拝
午後17時半:日没とともにライトアップ開始、夜の紅葉を鑑賞
午後19時:帰路につく
夕方からのプランなら、太宰府と竈門神社のライトアップを一日で満喫できます。ただし駐車場の混雑には注意が必要です。
太宰府のグルメも堪能
太宰府天満宮の参道には、名物の梅ヶ枝餅を販売する店が軒を連ねています。焼きたてのもち米の香ばしさと、中の甘い餡が絶妙。1個からでも購入できるので、食べ歩きにもぴったりです。
ランチには太宰府周辺の和食レストランやカフェがおすすめ。古民家を改装したカフェでは、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しめます。
訪問時の服装と持ち物
服装のポイント
11月下旬から12月上旬の太宰府は、日中でも気温が10度から15度程度。長袖のシャツに軽めのジャケットがあれば快適です。朝晩は冷え込むため、早朝訪問の場合はコートやダウンジャケットも検討しましょう。
参道には石段があるため、歩きやすい靴は必須。ヒールやサンダルは避け、スニーカーなどがベストです。境内は自然の中にあるため、少し濡れていることもあります。
持っていくと便利なもの
カメラやスマートフォンは言うまでもありません。紅葉の美しさは写真に残したくなるはず。予備のバッテリーやモバイルバッテリーもあると安心です。
防寒グッズとして、ストールやマフラーがあると重宝します。境内は山の麓にあるため、平地よりも少し気温が低く感じられることも。
飲み物は忘れずに。境内に自動販売機はありますが、紅葉シーズンは売り切れていることもあります。
アクセス情報まとめ
車でのアクセス
九州自動車道・太宰府ICから約15分。カーナビには「宝満宮竈門神社」または「福岡県太宰府市内山883」と入力すれば案内されます。
前述の通り、駐車場は紅葉シーズンの週末・祝日には早い時間から混雑します。早朝到着を強くおすすめします。
公共交通機関でのアクセス
電車+バス:西鉄太宰府駅からコミュニティバス「まほろば号」で約10分、「内山」バス停下車後徒歩約10分
電車+徒歩:西鉄太宰府駅から徒歩約40分(約3km)
バスの本数は1時間に1-2本程度と少ないため、事前に時刻表を確認してください。体力に自信があれば、太宰府天満宮から徒歩で向かうのも選択肢の一つ。道中も太宰府の街並みを楽しめます。
タクシー利用
西鉄太宰府駅から竈門神社までタクシーで約10分、料金は1,500円前後です。グループでの訪問ならタクシーの利用も効率的。帰りのタクシーは神社で呼ぶこともできますが、繁忙期は待ち時間が発生する可能性があります。
参拝のマナーと注意点
神社は神聖な場所です。参拝の際は以下のマナーを守りましょう。
鳥居をくぐる前に一礼するのが基本。参道は中央を避けて歩きます(中央は神様の通り道とされています)。
手水舎で清める際は、右手で柄杓を持ち左手を清め、左手に持ち替えて右手を清め、再び右手に持ち替えて左手で水を受けて口をすすぎます。最後に柄杓を立てて柄に水を流して清めます。
拝殿での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本。深く二度礼をし、二度拍手、最後にもう一度深く礼をします。
写真撮影は基本的に自由ですが、祭事中や他の参拝者の邪魔にならないよう配慮を。三脚の使用は混雑時には避けるのがマナーです。
最後に
宝満宮竈門神社の紅葉は、福岡県内でも屈指の美しさを誇ります。11月中旬から12月上旬の見頃に合わせて訪れれば、約300本のもみじと銀杏が織りなす絶景を堪能できます。
昼間の鮮やかな紅葉も素晴らしいですが、夜のライトアップも見逃せません。日没から20時または21時まで行われるライトアップでは、闇に浮かび上がる紅葉が幻想的な世界を作り出します。昼と夜、それぞれ違った表情を見せる竈門神社の紅葉を、ぜひ両方楽しんでみてください。
駐車場対策としては、早朝7時半から8時頃の到着が確実。週末や祝日の午前9時以降は満車の可能性が高いため、時間に余裕を持って計画しましょう。ライトアップを楽しむなら16時半頃の到着がおすすめですが、こちらも混雑は覚悟が必要です。公共交通機関の利用も検討する価値があります。
もみじ祭り期間中には境内でイベントも開催され、紅葉だけでなくお祭りの雰囲気も楽しめます。太宰府天満宮とセットで訪れれば、より充実した一日に。紅葉を愛でながら参拝し、太宰府の歴史と文化に触れる。そんな贅沢な秋の一日を、2025年は宝満宮竈門神社で過ごしてみませんか。
縁結びの神様に見守られながら眺める紅葉は、昼も夜も、きっと心に残る特別な思い出になるはずです。
福岡県の紅葉といえばこちらも必見ですよ!
  
  
  
  